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速読とは速く日本語訳を作ることではない? [英語長文 パラグラフリーディング]

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前回は『一般論⇒逆接⇒主張』のパターンをやりましたよね

前回のポイント覚えてますか?

『一般論は筆者のイイタイコトにはならない!』
    ↓
『一般論マーカーを見つけたら、その後に逆接マーカーを予想!』
    ↓
『逆接マーカーの後に筆者のイイタイことがくる』

要は、いったん一般的な常識を述べておいてからそれとは対立する自分の主張を述べることですよね。


では、今回は『具体例マーカー』についてやります。


英語は『抽象』から『具体』へと展開することが多い言語だってことを前に話したと思います。

そういった『抽象⇒具体』の論理展開を明示するのが『具体例マーカー』です。

for example「たとえば」やsuch as「・・・のような」が「具体例マーカー」の典型例です。

では、「具体例マーカー」にはどんな働きがあると思いますか?

下記に重要ポイントを整理してみますね。

◆具体例マーカーのポイントその1◆

具体例は抽象的内容を具体的に言い換えたもの
⇒『抽象的内容』がわかっていれば『具体例』は速読可能!!
 
  A=具体例マーカー=B
抽象的内容を理解    具体例は抽象的内容とイコール
                         ↓
                 具体例は速読可能


具体例とは抽象的内容を具体的に言い換えたものだよね。

ということは、結局『抽象的内容=具体例』と言えるよね。

つまり、先に出てきた抽象的内容がわかっている場合に「具体例マーカー」が出てきたら、「今からこの内容を具体的に言い換えた内容が出てくるんだな」ということを意識して本文をよんでいくことができるので、少々難しい単語やわけのわからない構文が出てきても気にしないで『具体例を速読する』ことができるよね。



◆具体例マーカーのポイントその2◆

具体例は抽象的内容を具体的に言い換えたもの
⇒『抽象的内容』がわからない場合は『具体例』から逆算可能

A(抽象的内容がわからない)=具体例マーカー=B(具体例は抽象的内容とイコール)
                                            
                具体例から逆算して抽象的内容を類推可能


評論文では抽象度の高い内容を扱うことが多いです。なので、パラグラフの冒頭文で「これが筆者のイイタイコトではないか」と思って読んでいっても、難解な単語があったり構造が複雑な場合もあるし、内容も抽象的で、その文だけではわからないことがよくあります。

そんな時、みんなさんはどうしますか?

わからない単語をいきなり辞書を引いて確認しますか?

それとも、英文の構造をもう一度チェックして、わからなければ全訳を見る?

どちらも「パラグラフリーディング」の観点から言うと、絶対にやってはならないことです。

わからない単語がでてきたからといってすぐに辞書に頼ってばかりいたら、実際の試験場で求められる「未知語の類推」のトレーニングに全くならないですよね。

じゃあどうすればいいと思いますか?

もしその後に「具体例マーカー」があればどうでしょう。「ここからは具体例だ」とわかりますよね。

具体例は抽象的内容を具体的に言い換えたものだから、具体例を逆算して、抽象的内容を類推することが可能だよね。

このように『抽象⇒具体』を明示する「具体例マーカー」に着目すれば、単語や構造が難しかったり、抽象的で難しかったりしても、後の具体例から逆算的に考えることによって意味内容を類推することが可能です。

でも、英文のレベルが上がるほど『具体例マーカー』などの論理マーカーを使わずに、『抽象⇒具体』を表す場合もあります。

たとえば、『a+抽象名詞』は抽象の合図で、次の文で具体化したり、 There is~の~の部分が抽象の合図だったり、段落一行目の複数名詞は抽象の合図だったりと他にも抽象⇒具体を表す構造パターンがあります。

それについて詳しいことは後日説明しますね。今回は基本的なことだけに絞ります。



では、実際に短文の中で練習してみましょう!






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【例題】 「具体例マーカー」のfor exampleに着目して、次の英文を読んでみましょう。

①Although cats appear to perform most actions instinctively,they also seem to react to human behavior and adapt themselves to it. ②For example,some cats behave as if they understood their owners`feelings. ③One cat owner told of the time when she lay crying and exhausted on her bed, and her cat put its front legs around her head and comforted her.


まず第①文は、先頭にAlthoughという「逆接マーカー」があるよね。

よって、まずイイタイことは主節の、they also seem to react to human behavior and adapt themselves to it.であるとわかるよね。

この文の大意は「猫は人間の行動に反応してそれに合わせる」だから、これが筆者のイイタイコトだとまずわかるよね。

その後第②文に『For example』という『具体例マーカー』がありますよね。

ということは、この後には「猫が人間の行動に反応してそれに合わせる」といった筆者のイイタイことに対する具体例が来るとしっかり予想して読むことになるよね。

次の文を見ると、some cats behave as if they understood their owners`feelingsとあり、まず「飼い主の感情を理解しているように振る舞う」とありますが、さらにその次の第③文を見てみると、ある飼い主の自分の猫についての体験談が出てくる。

そう、もうわかってると思うけど、この第③文は、第②文のさらなる具体例になっているよね。

こんなふうに具体例というのは、一文で終わらずに、どんどん具体化の度合いを増しながら2文目、3文目と展開していくことがあります。

この第③文の大意は「ベッドで飼い主が泣きつかれて横になっていると猫が足を乗せて慰めてくれた」といった内容で、「猫が人間の感情を理解している」ということの具体例になっているとわかると思います。

速読とは速く日本語訳を作ることではなくて、このような『抽象⇒具体』といった論理展開に着目して読むことだということが、皆さんにもわかっていただけたと思います。

下記に論理チャートを乗せときますね。

◆論理チャート◆

猫は人間の行動に反応しそれに合わせる
  || For example
具体例:猫は飼い主の気持ちがわかる
     : 猫は飼い主が悲しいときに慰めてくれる


【訳】 ①猫はほとんどの行動を本能に基づいて行っているように思えるが、人間の行動に反応し、それに合わせているようにも思える。②例えば、猫の中には飼い主の気持ちを理解しているかのように振る舞うものもいる。③ある飼い主は、ベッドの上で泣き疲れて横になっていると、猫が前足を自分の首に回して、慰めてくれた時のことを話した。







下記に具体例マーカーをまとめておきますね。


【副詞句の具体例マーカー】

for example(たとえば) for instance(たとえば) say(たとえば) e.g(たとえば)

【前置詞の具体例マーカー】

such as(・・・のような) like(・・・・のような)




次回は『言い換えマーカー』をやります!これは『ある内容A=ある内容B」というAからBへの言い換えを表すマーかです。日本語で言うと、「すなわち」とか「言い換えると」といったものです。この論理マーカーが出てきたら文脈を予想するのにかなり役立ちます!!  

詳しいことは次回説明します!
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