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なぜ『数学嫌い』が多いのか? [勉強法]

世の中には「数学は苦手!」という人が本当に多いと思います。
そもそも、どうしてここまで「数学嫌い」が多いと思いますか?

まず、教科書をはじめとして、学校教育の教え方に大きな影響を及ぼしているのは、学者という『学問のプロフェッショナル』の存在です。

学校教育において数学などの専門性のある分野については、学者という専門家に教科書の作成などを任せるのは、ある意味、当然の流れだと思います。

ただ、実はこのような、一見すると何の問題もないようなシステムこそが、世の中に『数学嫌い』をふやしている大きな要因になっているんです!!

たとえば、多くの学者にとって『教科書』は『最もわかりやすいもの』と考えられているようです。
そのため、学者の書く「勉強法」の本には、たいてい『数学がわからないのなら、まずは教科書をしっかり勉強しなさい』と書かれていたりします。

まさに、これこそが、学者と一般の人との典型的な『ズレ』なのですが、残念ながら学者は「一般の人がその教科書がわかりにくく苦労している」ということを理解できていないんです。

つまり、厳しい言い方をすると、数学の教育における『大問題』は、学者が自分たちにとっての『いい教科書』を作って、それを一般の人にも一番わかりやすいと勘違いして、強制的にやらせてしまっていることなのです!

では、そもそもなぜ数学の教科書はわかりにくいと思いますか?

これは結論から言うと、教科書の紙面が『学者視点』で構成されていて、学生のニーズとは異なっているからなのです。

具体的には、ページ数の少ない教科書の紙面が『公式の証明』に使われていたりしていて、『どうやったら問題が解けるのか』があまり解説されていないのです。

つまり、多くの学生は『公式の証明』ではなく『公式の使い方』を知りたがっているのですが、教科書においては、多くの学生にとって関心のない『公式の証明』の解説に紙面を費やすなど、根本的にズレがあるため、わかりにくくなっているのです。

では、なぜ教科書は、多くの学生が興味のない『公式の証明』に紙面を費やそうとしていると思いますか?






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これは一言でいうと、『公式というのは、証明を理解した後でなければ使ってはいけない!』と多くの学者が考えているからなのです。

つまり、『そもそも学問とは、こうあるべき!』といった非常に強い思い入れがあって、その学者的な「学問体系」が教科書に強く反映されているのです。

まさに、この「学者の理屈」の押しつけこそが、数学を「わかりにくいもの」にかえている根本的な原因だと思います。

あえて言うなら、この「学者の理屈」については、逆だと思います。

たとえば、日常的に見たり使ったりしているテレビやパソコンや電話などについても、いきなり『仕組み』について興味を持てる人はほとんどいないと思います。

まずは実際に使ってみて親しみを持つことによってイメージが膨らみ「そもそもどういう仕組みでパソコンは動いているのだろうか?」というような興味がわいてくるのです。

「数学の公式」についても同様で、まずは実際に使ってみて『慣れる』ことが重要なのです。

そして、『慣れる』ことによって公式に対して親しみが持て、イメージが膨らんで「そもそもこの公式はどうしてなりたつのだろうか?」と公式の証明に対しての興味がわいてくるのです。

そうして、ようやく「この公式の証明をしてみよう」と自発的に考えてみる方向にも向かえるのです。

つまり、多くの学生は最初から『数学嫌い』であるわけではないのです。どの学生も最初は数学に対して興味を持って『自分で問題を解けるようになりたい』と思っているのです。そして、数学の授業における最大の目的も、自分で問題を解けるようにすることのはずです。

だから、授業においては、その『問題の考え方』を最大限に解説すべきであって、(特に少ない授業時間では)「公式の証明」に時間を費やすべきではないのです。

しかも『公式の証明』については、実は、知っていてもほとんど応用性のない(役に立たない)ものが多いのです。

そのため、教師が毎回解説すればするほど、学生は『何が重要なのか?』がわからなくなって、ますます混乱して苦手意識をもつことになってしまうのです。

つまり、必要以上に数学を「難しいもの」と感じさせてしまう教育が行われているのです。
その結果、「数学は自分には理解できない」と諦めさせてしまうことになって、長年にわたり「数学嫌い」を世の中に大量に生み出し続けている状況になっているのです。

また、これまで「数学嫌い」であった人については、数学がわからなかったのは、決して『数学的センスが乏しかったから』というわけではないのです。

要は、教え方が非常にマズかったというのが大きな問題としてあったのです。


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